ニューバランスのソールの種類解説!アウトソール・ミッドソールの違いや特徴も


ニューバランスの靴を買いたいんだけど、説明に出てくる”アウトソール”とか”ミッドソール”とかって何なの?
と疑問に思った方はいませんか?
結果「どの靴を選べばいいのか分からず、中々手が出せない…」と諦めてしまう方も多いかもしれません。
特にアウトソールやミッドソール、インソールといった“ソール(靴底)の違い”は専門用語が多く、初心者には分かりづらいものです。
本記事では、ニューバランスのスニーカーに採用されている各ソールの役割や特徴を写真付きでわかりやすく解説。
さらに、代表的なテクノロジー(ENCAP、FRESH FOAMなど)の特徴や効果も紹介します。
この記事からソールの基本知識を得ることで、ニューバランスの靴を買う際に自分の用途や好みに合った選択を出来るようになります。

納得した靴選びをしたい方、ぜひ参考にしてみてください!
靴のソールごとの特徴や違いは?
靴のソール(靴底)の基本構造は大きく分けて、以下の3層構造になっています。
- アウトソール(outsole)
→地面に直接触れる「靴底」の最下層。ゴムやラバー素材で出来ており、耐久性・グリップ力を担います。 - ミッドソール(midsole)
→ 靴底の中間層で、衝撃吸収やクッション性を担います。多くの履き心地や歩き心地はここで決まります。 - インソール(insole)
→ 足を直接のせる中敷き部分。取り外しできる場合も多いです。

大まかな構造を掴んでもらったところで、各ソールの役割や具体例について紹介していきます。
アウトソールとは?

アウトソールは、靴の「地面と接する部分」で、耐久性・グリップ性(滑りにくさ)を担います。
アウトソールの主な4つの役割
グリップ(滑り止め)性能の発揮
アウトソールは靴の「滑りにくさ」を決定づける部分。ゴム(ラバー)や合成素材でできています。
凹凸パターン(トレッド)によって雨の日や坂道でも滑りにくく、安全な歩行や走行をサポートします。
耐久性の確保
地面と接するため、すり減りや摩耗に最も影響を受ける部分です。
高品質なアウトソールは、長時間の歩行や使用でも劣化しにくく、靴自体の寿命を伸ばす役割を果たします。

気づきにくいけど、定期的にすり減ってないか確認しよう!
衝撃の緩和と安定性のサポート
ミッドソールと連携して、歩行時の衝撃を吸収しつつ、安定した接地感を提供します。
特にかかと部分では、着地時の衝撃を和らげ、足首や膝への負担を軽減してくれます。
歩行のサポート(推進力・転がり)
アウトソールの形状や反り(ロッカー構造)によって、自然と足が前に出やすくなる仕組みが組み込まれていることがあります。
これにより、疲れにくくスムーズな歩行が可能になります。
反りの構造に関しては、「Fresh Foam X 880 v15」が分かりやすいと思います。
ニューバランスにおけるアウトソールの例
アウトソールに利用されている技術の具体例を紹介していきます。
Nグリップ

Nグリップは、”滑りにくさ”を高めてくれます。
これは、特殊配合されたラバー素材と独自の形状パターンを組み合わせることによって実現しています。

でも普通に雪や氷の上は滑るから気をつけてね!(実体験より)
ウォーキングストライクパス

ウォーキングストライクパスは、自然で快適な歩きを導いてくれるガイド機能の役割を果たします。
Nグリップやウォーキングストライクパスが搭載されているモデルは、ウォーキングシューズの「MW880」が挙げられます。
「MW880」を1年間履いたレビュー記事はこちらから

また、ゴアテックスという素材を用いた防水仕様の「MW880G」のレビュー記事もありますので、こちらもぜひ。

ミッドソールとは?

ミッドソールは、靴底の「中間層」にあたるパーツで、“クッション”の役割を担っています。
履き心地やパフォーマンスに大きな影響を与える部分となっています。
例えばウォーキングシューズでは、「ミッドソールが硬すぎると疲れやすく、柔らかすぎると安定感が落ちる」ため、そのバランスが非常に重要です。
ミッドソールの主な3つの役割
衝撃を吸収して足への負担を軽減
ミッドソールの最大の役割は、歩行や走行時の着地衝撃を吸収すること。
地面から伝わるダメージをやわらげ、足・膝・腰などへの負担を減らしてくれます。

長時間の歩行や運動でも疲れにくくなるのは、この層のおかげ!
クッション性で快適な履き心地や推進力を提供
柔らかさや反発性といった“クッション性能”もミッドソールの仕事です。
「ふんわりした履き心地が欲しいのか?、弾むような推進力が欲しいのか?」
靴の特徴は、ミッドソールの素材と設計で決まります。
近年の高性能ミッドソールには、歩く・走る動作をサポートする“反発力”を備えた素材も増えています。

反発によって、少ない力で前へ進みやすくなるんだね!
安定性を保ち、足のブレを防止
ただ柔らかいだけでなく、足が左右にぐらつかないよう安定性も担保しています。
特にウォーキングや立ち仕事では、足元の安定が疲労の蓄積やケガの予防に直結します。
ニューバランスにおけるミッドソールの例
ニューバランスは、元々偏平足などを直す矯正靴のメーカーとして誕生したためか、そのフィット性や機能性を追求した結果、多種多様なミッドソールを取り揃えています。
中でも今回は特に有名な「ENCAP(エンキャップ)」と「FRESH FOAM(フレッシュフォーム)」に絞って紹介していきます。
ENCAP(エンキャップ)

ENCAP(エンキャップ)とは、ニューバランスが独自に開発したミッドソール構造で、「安定性」と「クッション性」の両立を目指したテクノロジーです。
特に990や574、1500などのクラシックモデルに採用されており、「見た目はクラシックでも、中身はハイテク」と言われる所以にもなっています。
ENCAPは以下の2層構造になっています:
- 内側:EVA素材(柔らかく軽いクッション材)
→ 衝撃を吸収して、足にかかる負担を軽減します。 - 外側:ポリウレタン製の硬いフレーム
→ 靴の横ブレを防ぎ、安定した歩行やランニングを支えます。
※EVA…エチレンビニルアセテート(Ethylene Vinyl Acetate)の頭文字をとった略称
この組み合わせにより、「柔らかすぎず、硬すぎない」バランスの取れた履き心地を実現。
これにより、長時間の歩行や立ち仕事でも疲れにくいと言われています。
ENCAPが採用されている代表モデルとしてお手頃なのが「574」です。
このモデルは、クラシックな定番の街歩きスニーカーとして定着しています。
私が愛用している「ML574」について紹介した記事も、ぜひ参考にしてください。

FRESH FOAM(フレッシュフォーム)

FRESH FOAM(フレッシュフォーム)は、ニューバランスが独自に開発したクッション性と反発性を両立させた軽量ミッドソール素材です。
ミッドソール表面にある凹凸のハニカム構造により、くぼんだ部分は柔らかくクッション性を高め、出っ張った部分はほどよく硬くすることで、安定感を実現しています。
※ハニカム構造…正六角形を隙間なく並べたハチの巣のような構造のこと。
柔らかく足を包み込みながら、地面からのエネルギーをしっかりと返す「走りやすさ」や「歩きやすさ」を両立しており、ランニングからウォーキングまで幅広く使われています。
また、従来のEVAよりも軽量で、ふんわりしたクッション感がありながら、しっかり地面からの衝撃を和らげてくれます。

長距離の使用でも安心だね!
さらに靴底の形状も一体となって、かかとからつま先までスムーズに転がるような感覚を生み出し、自然に前に進めるよう設計されています。
ふわふわ感が強いため、硬めの履き心地を好む人には「頼りない」と感じる場合もありますので、ご自身の好みに合わせてモデルを選択していきましょう。
FRESH FOAMが使われている主なモデルとして、ランニングシューズ「Fresh Foam X 880」や、アウトソールでも紹介したウォーキングシューズの「MW880」が挙げられます。
他にも、
- ABZORB(アブゾーブ):衝撃吸収と反発力を両立したクッション素材
- C-CAP(シーキャップ):軽量かつ安定感のある圧縮成型EVAミッドソール
- REVLITE(レブライト):軽さと耐久性を兼ね備えた高反発ミッドソール素材
など多様なバリエーションが存在しますので、自分に趣向や用途に合ったミッドソールが搭載されたモデルを探してみてください。
ミッドソールの汚れ落とし
ミッドソールは白を基調としたシンプルな色で構成されていることも多く、汚れが目立つ部分でもあります。
「シューズの印象に大きく影響する」といっても過言ではありません。
ミッドソールの汚れ落としには、基本的に「激落ちくん」などのメラミンスポンジを使用することが出来ます。

ただ、ここで注意してほしいのは「含ませる水は最低限で済ませて、スポンジでこすった後はすぐに水分を拭き取る」ことです。
のちに説明しますが、ミッドソールには水に弱い素材が使われていることが多く、そのまま放置すると劣化が進む原因となりますので気をつけましょう。
ソール専用のクリーナーもありますので、そちらを試してみても良いかもしれません。
ミッドソールの汚れ落としを含めた、シューズのお手入れ方法は以下の記事で紹介していますのでぜひ。

インソールとは?

インソールの役割
ニューバランスのインソールは、履き心地の快適さ・足へのフィット感・パフォーマンス性を高めるための中敷きとして機能します。
モデルによって素材や形状が異なり、ウォーキング・ランニング・カジュアルなど、それぞれの用途に合わせた機能設計がされています。

そして、ニューバランスの多くのモデルはインソールが取り外し可能となっています。
そのため、自分に合ったインソールにカスタム交換することで、より快適な履き心地にアップグレードできます。
ニューバランスのインソール4種類の特徴まとめ
以下に、ニューバランスの主なインソール4種類の特徴をまとめました。
上記3種類のインソールを実際に試して比較したレビュー記事もありますので、そちらもぜひ参考にしてください。
インソール自体もかなり詳しく説明していますので、初心者の方にもおすすめの記事となっています。

また、新作インソール「LAM55634」についてレビューした記事はこちらから
ニューバランスのインソール新作「LAM55634」レビュー【実際に履いた感想】
ソールの耐久性
ここまで各ソールの説明をしてきましたが、その耐久性が気になる方も多いのではないでしょうか?

各ソールってどのくらいの期間持つの?交換はできる?
などの疑問に対して、答えていきたいと思います。
アウトソールのすり減り・交換時期
アウトソールは直接地面と接する性質上、ソールのすり減りが起こります。

ニューバランス公式では、「ソールパターン(凸凹)がすり減って平らな状態になったら、そのシューズの寿命とお考えください」とアナウンスされています。
ちなみに、私が所持している「ML373」というシューズでは、週5の通勤で毎日履き続けて半年程度で、上記写真のようなすり減りとなっています。

本来長持ちさせるためにも、複数のシューズを交互に履いていくべきなんだけどね…
アウトソールのすり減り具合について、参考になれば幸いです。
ミッドソールの加水分解
ミッドソールの多くには、ポリウレタン素材が使用されています。
この素材はクッション性や耐磨耗性などに優れている一方で、空気中の水分などによる加水分解で劣化が起こりやすい素材でもあります。
ポリウレタン素材の寿命は「製造から3年~5年」が目安となっています。

アウトソール・ミッドソールの交換はできる?
基本的には、アウトソールのすり減り・ミッドソールの加水分解による劣化が生じた際は、そのシューズの寿命と考えて買い替えることをおすすめします。

ということはやっぱりソールの交換や修理はできないの?
という問いに対しては、一部モデルについては公式の「ニューバランスリペアサービス」があるというのが答えになります。(ニューバランス公式サイト参照)
しかし、この対象モデルは「M1300」や「M996」など、ニューバランスの中でも高価格帯の製品に限られます。
それ以外のほとんどのモデルは、街の修理店に依頼するか、自分で補修することになります。
靴底の剥がれとして、市販の瞬間接着剤も販売されていますが、あくまでも応急処置用として考えておいた方がいいでしょう。
靴底が剥がれる・すり減るということは、靴自体にも相当なダメージがかかってきた証ですので、自分での補修は自己責任でお願いします。
インソールの交換はできる?交換時期は?
インソールは交換可能です。ニューバランスからも公式のインソールが販売されていますので、確認してみてください。
交換時期としては、ニューバランス公式では「約1年~1年半」とされています。
これも年間の歩数や扱い方によって変わるとのことで、目安としてください。

僕のおすすめは「サポーティブリバウンドインソール(LAM35689)」だよ!
インソールの比較記事もあるので、参考にしてください。
【結局これ】ニューバランスのインソール3種類を比較レビュー!履き心地や機能性紹介
まとめ:ソールの知識を深めて、自分に合ったシューズを選ぼう!
ここまで、ソールの種類およびその耐久性について紹介してきました。
ソールに対する知識を深めた上で、自分の用途や好みに合ったシューズを選んで履くことで、あなたの歩行や走行がより豊かで快適になることを願っています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ニューバランスの用途別おすすめスニーカーをまとめた記事はこちら
